ReFlow の自社プロダクト manual-bot-ai は、御社のマニュアル PDF を 1 度アップロードするだけで、LINE / Web / Chatwork / Slack / ChatGPT のすべてで AI が 24 時間自動応答する SaaS です。
本記事ではその裏側で何が起きているのかを、技術と設計の両面 から解説します。
この記事で分かること
- PDF が AI の「知識」に変わる仕組み(RAG)
- 1 つの AI が 5 チャネルで答えられる設計のキモ
- セキュリティ・テナント分離の構造
何が起きているのか(一言で)
PDF をアップロードした瞬間に、AI が「マニュアルを読みながら答える」状態になります。
技術的には RAG(Retrieval-Augmented Generation) と呼ばれる仕組みです。
ステップごとの裏側
ステップ 01. PDF を「意味のかたまり」に分解する
PDF をそのまま AI に渡すのではなく、まず 意味のあるかたまり に分解します。
- 章ごと、節ごと
- 表は表として、図のキャプションは別ブロックとして
- 1 つのかたまりは概ね 300〜500 文字
これを チャンク と呼びます。
ステップ 02. 各かたまりを「数値ベクトル」に変換する
それぞれのチャンクを、AI が理解できる 数値の並び(ベクトル) に変換します。
これによって「似た意味のかたまり」を高速に検索できるようになります。
ステップ 03. 質問が来たら、関連するかたまりを引っ張る
ゲストや社員から質問が来ると、その質問もベクトル化し、意味的に近いマニュアルのかたまり を引っ張り出します。
ステップ 04. AI に「このかたまりを参考に答えて」と渡す
引っ張ったかたまりと質問をセットにして、ChatGPT のような言語モデルに渡します。
AI は マニュアルを参考にしながら、自然な日本語で回答を生成 します。
Point
RAG は「AI に PDF を読ませる」ではなく、「PDF を AI が引きやすい形に変換しておく」仕組み。
なぜチャネルを問わず同じ品質で答えられるのか
設計のキモは、「AI のコアを 1 つだけにすること」 です。
- LINE / Web / Chatwork / Slack / ChatGPT のそれぞれは、入出力を変換するだけの 薄いアダプタ
- 質問の解釈・マニュアル検索・回答生成は、全部 1 つのコア が担当
これにより、どのチャネルからでも、同じマニュアルに対して同じ品質の回答 が返ります。
どこまでマニュアルを覚えるか
| プラン | マニュアル上限 |
|---|---|
| Starter | 10 件 |
| Standard | 50 件 |
| Pro | 無制限 |
「マニュアル」の単位は柔軟で、以下のものを入れられます。
- 社内 Wiki
- 過去 FAQ
- 商品カタログ
- 契約書テンプレート
セキュリティ
- アップロードされたデータは Supabase の テナント別 RLS(行レベルセキュリティ) で完全に分離
- API キーやシークレットは 暗号化して DB に保存(アプリ層に平文を持たない)
- 質問内容や回答ログは テナント単位で完全分離
Point
「他社のマニュアルを見てしまう事故」が構造的に起きないように RLS で隔離している。
まとめ
manual-bot-ai は、見た目はシンプルな AI チャットボットですが、裏側では:
- マニュアルを意味のかたまりに分解
- 数値ベクトル化
- 関連箇所を検索
- AI が回答
という流れを毎秒さばいています。
このコアは ReFlow が自社で 複数のクライアント案件で 1 年以上磨いてきたもの で、現在 5 つのチャネルで同じ品質の応答を実現しています。
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