ReFlow
← Insights 一覧へ
プロダクト2026.04.223 min read

マニュアル PDF を AI が学ぶ — manual-bot-ai の裏側

御社のマニュアル PDF を AI が学習して 24 時間自動応答する manual-bot-ai。その裏側で何が起きているのか、技術と設計の両面から解説します。

伯耆原 翔

株式会社ReFlow 代表取締役

マニュアル PDF を AI が学ぶ — manual-bot-ai の裏側

ReFlow の自社プロダクト manual-bot-ai は、御社のマニュアル PDF を 1 度アップロードするだけで、LINE / Web / Chatwork / Slack / ChatGPT のすべてで AI が 24 時間自動応答する SaaS です。

本記事ではその裏側で何が起きているのかを、技術と設計の両面 から解説します。

この記事で分かること

  • PDF が AI の「知識」に変わる仕組み(RAG)
  • 1 つの AI が 5 チャネルで答えられる設計のキモ
  • セキュリティ・テナント分離の構造

何が起きているのか(一言で)

PDF をアップロードした瞬間に、AI が「マニュアルを読みながら答える」状態になります。

技術的には RAG(Retrieval-Augmented Generation) と呼ばれる仕組みです。


ステップごとの裏側

ステップ 01. PDF を「意味のかたまり」に分解する

PDF をそのまま AI に渡すのではなく、まず 意味のあるかたまり に分解します。

  • 章ごと、節ごと
  • 表は表として、図のキャプションは別ブロックとして
  • 1 つのかたまりは概ね 300〜500 文字

これを チャンク と呼びます。

ステップ 02. 各かたまりを「数値ベクトル」に変換する

それぞれのチャンクを、AI が理解できる 数値の並び(ベクトル) に変換します。

これによって「似た意味のかたまり」を高速に検索できるようになります。

ステップ 03. 質問が来たら、関連するかたまりを引っ張る

ゲストや社員から質問が来ると、その質問もベクトル化し、意味的に近いマニュアルのかたまり を引っ張り出します。

ステップ 04. AI に「このかたまりを参考に答えて」と渡す

引っ張ったかたまりと質問をセットにして、ChatGPT のような言語モデルに渡します。

AI は マニュアルを参考にしながら、自然な日本語で回答を生成 します。

Point

RAG は「AI に PDF を読ませる」ではなく、「PDF を AI が引きやすい形に変換しておく」仕組み。


なぜチャネルを問わず同じ品質で答えられるのか

設計のキモは、「AI のコアを 1 つだけにすること」 です。

  • LINE / Web / Chatwork / Slack / ChatGPT のそれぞれは、入出力を変換するだけの 薄いアダプタ
  • 質問の解釈・マニュアル検索・回答生成は、全部 1 つのコア が担当

これにより、どのチャネルからでも、同じマニュアルに対して同じ品質の回答 が返ります。


どこまでマニュアルを覚えるか

プラン マニュアル上限
Starter 10 件
Standard 50 件
Pro 無制限

「マニュアル」の単位は柔軟で、以下のものを入れられます。

  • 社内 Wiki
  • 過去 FAQ
  • 商品カタログ
  • 契約書テンプレート

セキュリティ

  • アップロードされたデータは Supabase の テナント別 RLS(行レベルセキュリティ) で完全に分離
  • API キーやシークレットは 暗号化して DB に保存(アプリ層に平文を持たない)
  • 質問内容や回答ログは テナント単位で完全分離

Point

「他社のマニュアルを見てしまう事故」が構造的に起きないように RLS で隔離している。


まとめ

manual-bot-ai は、見た目はシンプルな AI チャットボットですが、裏側では:

  1. マニュアルを意味のかたまりに分解
  2. 数値ベクトル化
  3. 関連箇所を検索
  4. AI が回答

という流れを毎秒さばいています。

このコアは ReFlow が自社で 複数のクライアント案件で 1 年以上磨いてきたもの で、現在 5 つのチャネルで同じ品質の応答を実現しています。


試してみる

30 日間無料でお試しいただけます。クレジットカード登録不要。

この記事を書いた人

伯耆原 翔

株式会社ReFlow 代表取締役

株式会社ReFlow 代表取締役。ホスピタリティ事業のオペレーターとして現場を運営しながら、その仕組みをテクノロジーで設計する。最新の AI を実運用にどう組み込むかを中心に発信しています。

ご相談

この内容を、御社の現場に当てはめて議論しませんか。